品質不良の隠れたコスト:スクラップ発生による稼働時間損失が収益に与える影響とは-1(品証品管ニュース)

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事後的な不具合対応では、技術者の貴重な時間がどれほど失われるかを考える

製造業者が品質不良によるコストを算出する際、通常、投資収益率(ROI)の計算式に最初に入れる最も明白な変数は、スクラップである。スクラップの計算方法は単純だ。原材料費に廃棄される製品の量を掛ければ、経済的損失が求められる。しかし、この従来の計算方法では、極めて重要で、はるかにコストのかかる要素が見落とされている。すなわち、そのスクラップの生産に費やされた貴重な設備稼働時間だ。

例えば、押出ラインが稼働していても、販売可能な質の高い製品が生産できていなければ、その間は直接的で複合的な経済ロスが刻々と生じていることになる。生産量の多い押出成形工程では、こうした隠れたコストは急速に積み上がり、知らぬ間に利益率を蝕んでいく。ここで大きな効果を発揮するのが、最先端のインライン計測技術だ。品質、効率、リソース活用の管理方法を劇的に変えられる。

設備稼働時間のロスがもたらす真のコスト

製造業では、間接費、人件費、設備の減価償却費などに応じて、設備コストや時間当たりの稼働コストを算出しており、その方法は企業ごとに異なる。しかし、簡単な計算をすれば、設備稼働時間のロスによる真の影響の大きさが明らかになる。具体的には、自社の設備が1時間当たりに生産する販売可能な製品の価値が分かれば、生産ラインが仕様から外れた状態で稼働している間に失われる収益を容易に見積もることができる。

原材料は、場合によってはリサイクルや再粉砕すること、あるいは低グレード材料として販売することが可能だが、設備稼働時間のロスは決して取り戻せない。1時間の生産時間が不良品のために無駄になってしまうと、その生産能力は失われたままなのだ。この機会損失コストは、スクラップの処分、現物の手直し、詳細な品質調査、不良品の管理業務などに伴う直接費用とは別に発生するものだ。また、生産ラインを不合格ロットの再生産に使用すると、その間そのラインでは顧客注文を処理して新たな収益を生み出すことはできない。