製造業のDXが可視化ではなくデータ照合作業につながってしまう場合とは-1(品証品管ニュース)

品証・品管ニュース

照合作業の削減には、業務のデジタル化に対するアプローチを変えることが必要

 

今日、先進的な製造施設を訪れると、至る所にダッシュボードが設置されていることに気づく。

生産数は数秒ごとに更新され、スクラップは自動的に記録され、設備の稼働時間、サイクルタイム、

生産状況に関するデータもリアルタイムで報告される。

製造業者にとって、データの収集はかつてないほど容易になった。

理論上、これで現場運用は簡素化されるはずだ。

あらゆる設備、部品、工程を定量的に把握できるようになれば、工場の責任者は、

操業の全体状況をより明確に把握できるようになるはずだ。

しかし、多くの製造業者が予期せぬ問題に直面している。

デジタルツールやデータが以前より充実したにもかかわらず、

異なるシステム間の数値を照合するのに時間を取られるのだ。

生産報告書の数値と、品質管理システム上の数値と、財務報告書の数値が全く異なることも少なくない。

製造DXは、不確実性を解消するどころか、時には新たな課題をもたらすことがある。

具体的には、製造現場の状況を正確に反映する数値はどれなのかを判断しなければならないということだ。

 

自動化はますます容易に

この10年間で、デジタル技術は製造業者によるデータ収集のあり方を一変させた。

現在では、設備のコントローラが生産数を自動的に記録し、検査システムが不良を即座に検出する。

センサーが稼働停止時間や設備の運転状況を監視し、製造実行システムは現場の活動を事業計画と連携させる。

このように、かつては人による記録が必要だった作業が、今では自動化されている。

現場責任者にとって、こうした可視化の価値は極めて大きい。

生産の推移をリアルタイムで把握し、品質上の問題を早期に発見し、

設備の稼働状況を常に監視できるからだ。

しかし、データ収集はあくまで出発点に過ぎない。

難しいのは、異なるシステムから出力されるデータが表す現場の状況が、すべて一致しているかを確認することだ。

 

 

-2に続く