皆さま、こんにちは。ホンヤク社の成田です。
12月になりました。皆さまの年末のご予定はいかがでしょうか。
今回は「?」という正規表現を取り扱います。Trados上では、直前文字の0回か1回の出現として使える正規表現です。
?
「直前文字の0回か1回の出現」を表す正規表現です。「?」の1つ前の文字が出現しないかあるいは1回だけ出現するケースが当てはまります。
このようにだけ説明すると、どういう場面に使えるのか分かりづらいかもしれません。なので、実例をいくらか挙げたいと思います。
<使用例>
html?
⇒ 最後の文字「l」がないまたは1回だけある、ということですので「htm」と「html」の2つがヒットします。どちらのケースもありうるので、まとめて検索したいという場合に活用できます。
\d\d\d\-?\d\d\d\d\-?\d\d\d\d
⇒ 電話番号をヒットさせたいときに、数字3つ、数字4つ、数字4つの組み合わせを検索テキストとして入力しますが、その間にハイフンが入るケースと入らないケース両方を想定して「\-?」というように記述しています。
co\-?operate
⇒ こちらもハイフンに関連した例ですが、「co-operate」「cooperate」が混在している場合にまとめてヒットさせることができます。置換機能を組み合わせて使えば、両者を一括で別の単語に置き換えることもできます。
取り?扱い?
⇒ 「取扱」「取扱い」「取り扱」「取り扱い」など、送り仮名の表記ゆれのチェックをしたいときにこのようにして検索すると便利です。同様に、「繰り?返し?」「組み?合わ?せ?」などさまざまな応用が可能かと思います。
いかがでしたでしょうか? 1回だけ出現するか、あるいは出現しないかという機能を持った「?」ならではの使い方について、上記の例がご参考になれば幸いです。
次回は、直前文字の指定回数繰り返しを扱う「{ }」と数字の組み合わせについてお話しします。
