MS Word ワイルドカード「{n}」(直前文字のn回繰り返し)編(その1)

原文ファイルのトリセツ

皆さま、こんにちは。ホンヤク社の成田です。
6月に入りました。毎日ムシムシジメジメと暑いです。皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

 

本日からは2回にわたって「{ }」と数字の組み合わせのワイルドカードをご紹介します。前回の「@」は、直前文字を1回以上繰り返すというものでしたが、この「{ }」と数字の組み合わせでは、文字を繰り返す数や範囲を指定する形で検索することが可能です。

 

{n} ※「n」は任意の数字を示します
「直前文字をn回繰り返す」を表すワイルドカードです。「n」に実際に数字を入力して数を指定してください。

 

<使用例>
cho{2}se
⇒ 「o」を2回繰り返す、という意味のため、「choose」はヒットしますが「chose」や「chooose」などはヒットしません。

 

<半角スペース>{2} ※「{」の前に半角スペースが1つあるという意味です
⇒ 半角スペースを2回繰り返す、という意味のため、ダブルスペースがヒットします。シングルスペースやトリプル以上のスペースはヒットしません。

 

次に、「n回以上の繰り返し」を表すワイルドカードをご紹介します。

 

{n,} ※「n」の後ろにカンマがあります。「n」は任意の数字を示します
⇒「直前文字をn回以上繰り返す」を表すワイルドカードです。「n」に実際に数字を入力して数を指定してください。「以上」なので「n」回も含まれます。

 

<使用例>
cho{2,}se
⇒ 「o」を2回以上繰り返す、という意味のため、「choose」や「chooose」などはヒットしますが「chose」はヒットしません。

 

<半角スペース>{2,} ※「{」の前に半角スペースを1つ入力するという意味です
⇒ 半角スペースを2回以上繰り返す、という意味のため、ダブルスペースやトリプル以上のスペースがヒットします。シングルスペースはヒットしません。

 

ここで、前回の「半角スペース半角スペース@」ではできなかったダブル以上のスペースの一括置換についてお話しします。上記の「半角スペース{2,}」は、検索条件に合致する最長のテキストを優先的に検出するため、たとえばトリプルスペースが文書内に入っていたときは

というようにヒットします。これで、置換後の文字列をシングルスペースにして一括置換すれば、ダブル以上のスペースをまとめて自動的にシングルスペースに置き換えられます。

 

いかがでしたでしょうか? 「@」と「{n}」の似ている部分と違う部分などがおわかりいただけたら幸いです。
次回は、「{ }」と数字の組み合わせについてもう少しお話しします。