MS Word プロパティ編(その1)

原文ファイルのトリセツ

皆さま、こんにちは。ホンヤク社の成田です。

ここのところ毎週言っていますが、まだまだ暑いです。皆さまはご体調を崩されていないでしょうか。くれぐれもご自愛ください。

 

さて、本日はMicrosoft Wordのプロパティのご紹介です。

プロパティとは、Word文書に関連するさまざまな情報のことで、Wordの機能ではありませんが、翻訳において往々にして注意すべき内容が含まれていますので、それについてお話ししたいと思います。

 

まず、あるWord文書のプロパティを見てみましょう。[ファイル] タブの [情報] をクリックします。

※画面はすべてMicrosoft 365のWord(2022年8月現在)です

 

 

画面の右側「プロパティ」箇所に、その文書のプロパティ情報が表示され、サイズやページ数、文字数などが閲覧できます。

ここで翻訳の仕事において注意したいのは、下の方に表示されている「作成者」や「最終更新者」の箇所です。場合によっては、会社名なども表示されます。

Wordでは、いつ、誰が当該文書に関わったかをトレースできるようにこれらの情報が記録されていますが、翻訳では、原文の内容や作成元などは機密情報として厳重に取り扱われるものであり、また、翻訳やチェックを行った翻訳者やチェッカーなどの個人情報の漏えいを防ぐためにも、この箇所には細心の注意を払う必要があります。

その他にも、原文ファイルに上書きではなく、べた打ちで翻訳ファイル作成する場合は、作成に関する情報が記録されたり、以前にご紹介したコメント機能や変更履歴機能を使用した場合にはコメント作成者や変更作業者の情報が記録されたりします。

 

こういった情報を残したくない、あるいは納品後の次工程で表示させたくない場合には、対象情報を選択して削除する「ドキュメント検査」という機能がWordには備わっています。

 

ドキュメント検査機能の使い方について、次回ご紹介したいと思います。