翻訳作品は「出せば売れる」のか?

世界翻訳ニュース

文化の違いを超えて翻訳作品を出版したいと考える出版社が増えているのは事実だが、翻訳作品における販売数の実情を見ると、その道は険しいと言える。

いかにもっと多くの外国語作品を英語に翻訳し出版するかというテーマは、世界の出版社にとってなかなか手の届かない「聖杯」に例えられる。英語を第一言語としない多くの国や地域に存在する課題はそれだけ大きいということだ。

裏を返せば、多くの出版社にとっては英語で書かれた本の翻訳権の売上がいまだに突出した収入源であるということになる。昨年末に英国で著作権団体により開かれたセミナー「Global Licensing: The Bigger Picture」のホワイトペーパーでは、翻訳権と新しいマーケットについて触れられている。