MS Word ワイルドカード「?」(任意の1文字)編

原文ファイルのトリセツ

皆さま、こんにちは。ホンヤク社の成田です。
さらに暑くなってきました。夏は個人的に好きですが、暑いのは年々辛くなるように感じます。皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

 

本日は、「*」というワイルドカードをご紹介します。前回の「?」は1文字を表すワイルドカードでしたが、2文字以上や0文字の場合もまとめて検索したい場合には適しません。そのようなときにこの「*」を使用すると便利です。

 

*
「0文字以上の文字列」を表すワイルドカードです。こちらも「?」と同様に、全角/半角、ひらがな/カタカナ/漢字/英数字/記号など、テキストの種類は問いません。

 

<使用例>
c*t
⇒ 「cat」「coat」「cheat」「complaint」など、「c」と「t」の間に0文字以上の文字が入っているテキストのまとまりが検索結果として表示されます。ただし、0文字も対象となるため「ct」や、文字数制限がないため、たとえば「cの17個先のアルファベットはt」などもヒットしてしまいます。

 

第*章
⇒ 「第1章」「第五章」「第三百五十二章」など、「第」と「章」の間に0文字以上の文字が入っているテキストのまとまりが検索結果として表示されます。ただし、「第章」「第二次世界大戦後に定められた国連憲章」などもヒットしてしまいます。

 

Excelでの使用
⇒ この「*」と前回の「?」は、Excelの検索・置換やフィルター機能などにおいても使用できます。たとえば、「センター*」とすると「センター」の後ろに0文字以上の文字列が入力されたセルを、「?センター」とすると「センター」の前に1文字が入力されたセルを検索できます。

 

「?」「*」そのものを検索したい場合
⇒文書内に「?」「*」が実際に入力されていて、ワイルドカードを使用した検索でこれらの文字を対象としたいときには、「?」「*」の前にバックスラッシュ(日本語のキーボードでは右上のほうにある「\」マーク)を入力して検索してください。このような方法を「エスケープ」と言います。※Excelでは、バックスラッシュの代わりにチルダ「~」を使用してエスケープしてください。
※画面はMicrosoft 365のWord(2025年5月現在)です。

 

いかがでしたでしょうか? 「?」と同様にこの「*」も基本的なワイルドカードではありますが、複数の条件を組み合わせた検索などにおける応用的な使い方もあるため、意味や使用例を把握しておくととても良いかと思います。

 

次回は、「直前文字の1回以上の繰り返し」を表す「@」についてお話しします。