MS Word ワイルドカード「<」「>」(単語の先頭/末尾文字)編

原文ファイルのトリセツ

皆さま、こんにちは。ホンヤク社の成田です。
いよいよ東京も熱中症警戒アラートが出始めてきました。皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

 

本日は、「<」と「>」というワイルドカードについてお話しします。

 

<
単語の先頭を表すワイルドカードです。

 

>
単語の末尾を表すワイルドカードです。

 

どちらも英文で検索をかけるときによく使われますが、和文でもちょっとした使い方が可能です。詳しくは下記の例をご覧ください。

 

<使用例>
<in
⇒ 「in」で始まる単語がヒットします。ここで言う単語とは、前後にスペースや記号や段落記号などがある1文字あるいは複数の文字というようにお考えください。「in」「ink」「intelligence」などがヒットしますが「kind」「pin」などはヒットしません。なお、大文字のIを含めたい場合は「<[iI]n」としてください。

 

in>
⇒ 「in」で終わる単語がヒットします。「in」「pin」「coin」「therein」などがヒットしますが、「kind」「thing」などはヒットしません。なお、「in.」「pin)」のように単語の後ろに記号が付いても問題なくヒットします。

 

<i[a-z]@n>
⇒「i」で始まって「n」で終わる単語がヒットします。「ion」「inspection」「introduction」などがヒットしますが、「[a-z]@」が小文字の英字1文字以上を表すため「in」はヒットしません。

 

<[ぁ-ん]
⇒ 全角文字の場合でも、句読点、記号、スペース、段落記号などを単語の区切り目として「<」「>」を使うことができます。

 

10{3,5}>
⇒ 以前ご紹介したように、「10{3,5}」とすると「1000」「10000」「100000」がヒットします。ただし、「1000000」はヒットしないものの、

のように末尾の「0」を抜かした「100000」の部分を拾ってしまいます。こういったものを拾わないために、単語の末尾を表す「>」を加えた検索が有効です。

 

いかがでしたでしょうか? 「<」「>」の機能や使い方がおわかりいただけたら幸いです。
次回は、検索対象をグループ化する「( )」についてお話しします。