テレビゲーム翻訳の理想と現実

世界翻訳ニュース

ジャパンタイムズに、日英翻訳者のダニエル・モラレス氏が書いたテレビゲーム翻訳についてのコラムが掲載された。このコラムによると、テレビゲーム翻訳は一般的に持たれている印象からはほど遠く、決してカッコいいものではないという。

日本のテレビゲームの翻訳は、ゲームセンター用の保守マニュアルや家庭用および携帯ゲーム機の説明書など、ゲーム内容とは関係がなく、無味乾燥な上、メーカーによって用語の使い方が異なり、専門用語に長けていなければ困難なものであると、モラレス氏は言う。

では、専門用語による制約がない会話文や物語の内容の翻訳はというと、日本人並みの日本語力やその登場人物のキャラクターをうまく反映した表現力が必要なだけでなく、頼みの綱となる前後関係や背景情報が何もないと、未熟な翻訳者は、どこから手をつければよいかわからない状態になることもあるという。