レバノンの女性、母語の喪失へ警鐘

世界翻訳ニュース

アラビア語の再生を提唱するSuzanne Talhouk氏は、インターネットを通じて行なわれている動画の無料配信プロジェクト、TED Talkにて配信した「Don’t kill your language(あなたの言語を殺さないで)」の中で、言語の喪失とは言葉や記憶の集合体、そして文化そのものの存在を失うことであると警鐘を鳴らしている。自身の母語を話す行為は、市民としての義務を果たす行為に他ならないという。Talhauk氏が提唱する、自分自身の言語に誇りを持つためのアドバイスを紹介しよう。

「あきらめずに、立ち向かおう」
自国(レバノン)のレストランで母語のアラビア語のメニューを頼み、フランス語や英語で話さないことをウェイターに馬鹿にされたTalhauk氏は、「自身の文化を忘れ、『近代的な』自分を手に入れるべきなのでしょうか?」と私たちに疑問を投げかける。同氏は、英語やフランス語を強いる社会的圧力に屈することは簡単であるが、それではあまりに短絡的であると述べ、ここでこそ抵抗し母語を守る必要があると提言している。