シェイクスピアの言葉に独創性は無かった?

世界翻訳ニュース

メルボルン大学でシェイクスピアについての講義を行っているMcInnis博士は、オックスフォード英語大辞典(OED)の初期の版において「シェイクスピアの言葉があたかも彼自身が作り出した造語であるかのような引用を行っており、遺憾だ」と非難した。1884年から1928年に発行されたOEDには3万3千を超えるシェイクスピアの引用句が含まれている。

博士によれば、シェイクスピアが使った言葉はほとんどが既に流通していたものか、既存のものを論理的に組み合わせたものだという。例えば「ジュリアス・シーザー」で使われている「it’s Greek to me(私にはさっぱり分からない)」など、OEDの記述とは異なり、戯曲の制作された1599年以前から使われていたことを示す資料がある。