通訳費用は本当に高いの?――「見えない準備」がつくる価値の話(通訳ブログ)

サービス紹介

 

最近、「通訳って意外と高いんですね」という声をいただくことが増えてきました。

物価の話題を耳にすることが多い時代だからこそ、

なおさら金額の印象が強く残るのかもしれません。

ただ、有形の商品と違って、通訳という“形のないサービス”は、

どうしても価値が伝わりづらいものです。実は私たち自身も、

初めて数字だけを見たときには「たしかに安くはないよな」と

感じることがあります。

では、この費用の背景には何があるのでしょうか。

 

 

通訳者が現場に来るまでの「見えない仕事」

以前、医療機器メーカーの案件で、こんなことがありました。

待ち合わせ場所に現れた通訳者の手には、ずっしりと重そうな専門書。

厚さはおよそ15センチ。ページの端には色とりどりの付箋が貼られ、

書き込みがびっしり。バッグの中からは関連論文のコピーが次々と出てきて、

担当者の方が思わず「ここまで準備するんですか…?」と息をのんだほどです。

 

通訳者にとっては、これは特別なことではありません。
医療現場で使われる言葉は、一つひとつが専門性の塊。

医師ではない通訳者は、その世界にできる限り近づくために、

ひたすら読み、理解し、自分の言葉に落とし込んでいきます。

そして翌日は、全く別の業界の通訳へ。
「毎日ちょっとした受験勉強みたいですよ」と笑いながら、

資料に向かい続ける通訳者も少なくありません。

こうした見えない努力こそが、現場での一言一句の“正確さ”を支えています。

 

だからこそ、資料をお願いしています

ご依頼の際に、私たちが何度も資料の提供をお願いしたり、

細かな背景を伺ったりするのは、この準備のためです。
通訳者がどれだけその内容に入り込めるかで、

通訳の質は大きく変わります。

資料を読み込み、専門用語を整理し、固有名詞を把握しておくことで、

当日の会話がスムーズにつながります。
その“下準備”が、最終的に通訳の品質につながっているのです。

 

価値に込められたもの

通訳費用には、当日の数時間だけでなく、

それまでの積み重ねが含まれています。

 

・専門分野ごとのリサーチ
・資料の読込み
・背景理解のための情報整理
・会議で想定される質疑の準備
・緊張感の高い現場を支える集中力

こうしたプロセスが、見積金額の裏側にあります。

 

■ 皆さまと一緒に“良い通訳”を作るために

通訳は“無形”のサービスですが、その価値は決して

曖昧なものではありません。

通訳者の努力と準備の積み重ねが、

皆さまの会議・商談・研修を支えています。

 

だからこそ私たちは、資料のご提供や背景情報の

共有をお願いしています。通訳者がより深く理解することで、

当日の通訳の品質が大きく変わるからです。

費用にご納得いただき、安心してお任せいただけるよう、

これからも誠実にご説明し、最高の通訳体験をお届けしてまいります。

 

Q&Aコーナー|

 

Q1. 依頼時に最低限伝えるべき情報は何ですか?

A.以下の4点だけでも、通訳の質が大きく向上します。

  1. 会議の目的
  2. 参加者(役職・国籍など)
  3. 議題・アジェンダ
  4. 想定される質問や議論の方向性

Q2. 通訳者の「専門分野」はどう選べばいいですか?

 

A.医療、法務、IT、製造、金融など、通訳者によって得意分野があります。
依頼内容と近い経験を持つ通訳者を選ぶことで、会話の精度が大きく上がります。

 

Q3:通訳にはどのような種類がありますか?

A 主に次の4種類があります。

 

  • 同時通訳:話者の発言とほぼ同時に訳す方法
  • 逐次通訳:話者の区切りに合わせて訳す方法
  • ウィスパリング:少人数向けに小声で同時通訳する方法
  • オンライン通訳:ZoomやTeamsなどのオンライン会議で行う通訳

 

Q4:通訳はどんな場面で利用できますか?

A 通訳は会議だけでなく、さまざまなシチュエーションで活用できます。

例えば次のようなケースがあります。

 

  • アテンド通訳(来日ゲストの案内、工場見学、視察同行など)
  • 研修通訳(技術研修、社内トレーニング、実地指導など)
  • 監査対応通訳(品質監査、工場監査、コンプライアンス監査など)
  • 商談・打ち合わせ(逐次通訳が中心)
  • イベント・セミナー登壇(同時通訳が多い)
  • オンライン会議(Zoom / Teams / Webex など)
  • 医療・行政・教育などの専門場面

 

目的や場所によって必要な通訳のスタイルが変わるため、

状況に合わせて最適な方式を選ぶことができます。

 

Q5:通訳に必要な機材の手配もお願いできますか?

A: はい、可能です。会議やイベントの規模に応じて、

必要な通訳機材をご提案・手配いたします。
赤外線・FM方式の同時通訳レシーバー、通訳ブース、マイク、

ミキサー、オンライン通訳用の音声システムや、エンジニアの手配など、

用途に合わせた最適構成をご用意できます。
設営・撤去から当日の技術サポートまでワンストップで対応しますので、

通訳サービスと併せてご利用いただくことで、よりスムーズで安心な運営が実現します。

 

 


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