品質部門の職務範囲を越える -2

品証・品管ニュース

安定をもたらす

工程が不安定で、予測不可能な結果が発生したり、至急の修正が要請されたりしている場合、品質部門が関与して原因を特定し、その対策として管理を厳格化することが可能だ。例えば、製品包装が輸送中の製品の損傷を防ぐのに十分でない場合などが考えられる。このような場合の対策としては、出荷部門に適用する管理項目を増やして、包装の耐久性を向上させることなどが有効だ。より質の高い部品や素材を製品設計に採用して、信頼性を高めることも考えられる。

 

この種の活動には限度を設け、素材を改良し、工程を改善した上で通常業務が再開できるところまでとすべきである。手直しと修正の必要性が落ち着いてきた段階で、工程の良品率が安定的に推移していれば、それを工程安定性の客観的証拠として、追加した監視と管理項目を段階的に削減してもいいだろう。

 

会社内では、品質担当者が厳密な意味での本来の役割を超えた形で他の部門をサポートするよう求められる場面がある。

 

片付ける

この用語は、重大な事象や欠陥が発生した後に、被害を受けた区画や職場を片付け、きれいにするという考え方を表すためにここで使用している。品質部門は、このような状況に深く関与することが必要だ。それも、受動的なオブザーバーとしてだけでなく、今後の対策に積極的に貢献する当事者としての姿勢が求められる。品質コストの考え方では、失敗コストから予防コストと評価コストの大きさを決定し、正当化するため、品質部門は、重大な失敗について正確なコストと影響をしっかりと認識しておく必要がある。その一例として、基材への粉体塗装では、表面に均一な塗布ができず、目に見える隙間ができたり、過剰塗布によるふくれや気泡が生じたりする場合がある。

 

これは、品質上の過失が招いた代償としてではなく、学ぶべき教訓や製品再設計時の工夫、工程改善事項を特定するための建設的な機会ととらえるべきである。防止することが難しい故障であれば、不測の事態への対策を追加することも検討しよう。例えば、水性接着剤が低温にさらされるのであれば、破損しそうな箇所を予測し、二次的な固定金具で補強することで、接着力の低下による部品の脱落を防ぐことができる。

 

 

 

 

 

 

(-3に続く)

 

※原文記事を機械翻訳+人手校正(ポストエディット)にて作成しております。