【品質入門】 注射器の設計、製造、使用上の品質を保証する引張圧縮試験 -3

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このほか、プランジャにガスケットがない完全フィット型の注射器もある。このタイプのプランジャは、注射器外筒の壁にぴったりフィットするような設計のため、ガスケットが必要ない。この設計に最適な素材はガラスで、ガラスを採用すれば注射器を単一素材で構成することができる。ガラスには耐熱性があるため、前述のように注射器全体をオートクレーブで滅菌することができ、研究室での再利用が可能となる。しかし、外筒とプランジャに同じ基材が用いられている場合、どの程度の力で注射器が破損するかを判断する必要があるため、さまざまな接触形態で衝撃試験や曲げ抵抗試験を実施することが重要だ。注射器製造用材料の生産を開始する前に、点接触により直接衝撃を検証し、3点曲げ試験により外筒長手方向の応力を測定することなどが考えられる。

 

プラスチックに対しても、ガラスと同様の定型的材料試験を実施し、製造用途での使用可能性を確認することが可能だ。プラスチックは、側面荷重に対する最大支持能力を測定する以外に、長手方向の力を加えて変形させる試験を実施することも多い。これは、可能性としては低いものの、プランジャ使用中の誤った取り扱いのほか、保管などで外筒やプランジャ自体に圧縮力が加わることを想定している。一度変形すると、注射器とガスケットの密着性が失われることがあるからだ。適切な数のサンプルに圧縮試験を行えば、プラスチックの降伏強度、変形抵抗力、復元力を推定できる。

 

注射器の吸引力と注入力を確認するサンプル試験 出典:スターレット社

 

 

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※原文記事前半を機械翻訳+人手校正(ポストエディット)にて作成しております。