― 非破壊試験技術者への信頼を確保するための制度が必要 ―

材料科学や建築技術が複雑化する中、検査や品質管理にもそれに対応した進化が求められている。デジタル技術の驚異的な進歩により、最先端の非破壊試験（NDT）ツールや手法で材料の不具合や欠陥を検出できるようになり、工事遅延や社会的被害の発生防止につながっている。しかし、技術が進歩したということは、検査業務がさらに高度化し、より高いレベルの技能とトレーニングが必要になったという意味でもある。

こうした認識から、NDT業界では専門的な認証プログラムの数を増やし、業種ごとに異なる検査手法を標準化しようとしている。

NDTでは、磁粉探傷試験、液体浸透探傷試験、放射線透過試験、超音波探傷試験などの先進技術を使用して材料の物理的完全性を評価することにより、品質保証と安全性を提供する。NDTは、建築物の新旧を問わず建設・工事工程のどの段階でも実施でき、他の手段ではアクセスが難しい箇所にも適用できるため、費用効率と効果が高い検査方法だ。

非破壊検査専門家の技術協会として世界最大規模の米国非破壊試験協会（ASNT）では、NDT技術者への信頼を確保するための制度が必要だと考えている。そのため、最高レベルの技量を発揮するために必要なトレーニングと経験を積んだ者がNDT技術者として活動していることを保証するための認証プログラムを提唱している。

NDTには複雑な科学知識が必要なため、NDTを使用する検査技術者は、機器の使用、方法論、材料科学に関して高度な訓練と認証を受けている。また、多くの業種では、NDT技術者はその業種独自の検査手法について認証を受けることが求められる。優れたトレーニングプログラムでは、材料を検査して不具合や欠陥を検出するなどの現場経験を積める機会が提供されている。認証の有効期限は5年だが、テクノロジーの急速な進歩に対応するため、認証の更新だけでなく継続的な教育を行うことが不可欠となっている。

ASNTでは現在、第三者機関としてNDT技術者向けに独自のトレーニングコースを提供する「NDTクラスルーム」を運営している。

たとえば、石油・ガス業界向けにいくつかの認証プログラムを設けているが、そのうち「業種別資格ー石油とガス（ISQ-O&G）」では、使用中の設備で検査を実施する方法を中心にNDT技術者を指導する。受講者は、トレーニング用に欠陥を組み込んで製造された材料ではなく、現場で実際に使用された材料を検査できる。

そのほか、NDT検査技術者へのニーズがある業界としては、原子力、航空宇宙、総合建設、海上建設などがある。

NDT認証は、業種別トレーニングの必要性に対応するだけでなく、最新ソフトウェアの操作やデータ分析なども盛り込んだ認証制度へと進化している。

（-2に続く）
 

※原文記事前半を機械翻訳＋人手校正（ポストエディット）にて作成しております。